児童館ひまわり主催 「こんにちは♪赤ちゃん」が行われました♬

★日時:令和3年11月19日(金) 10:30~11:50
★場所:児童館ひまわり 遊戯室
★目的: 地域の方と共に子育てについて
①考え語り合える場、②情報交換、③学びの場としていく。

★参加:親子5組(0~1歳児の親子)
★講師:社会福祉法人相模会 みずべこどもの家保育園 園長 松本末枝子氏

 

 今回は、『丈夫な体と心をつくる食事と睡眠』というテーマで実施されました。
参加者と共に輪になり、自己紹介から始まりました。
「離乳食の具材の大きさや量について知りたいです」
「初めての子どもでどんなふうに離乳食を始めたらよいのか知りたいです」
「4ヵ月でまだ夜中も2、3時間おきに起きます・・・どうしたら?」
「お昼寝で30分位で起きてしまいます。2時間たっぷり寝るためにはどうしたら?」
赤ちゃんの食事や睡眠に悩んでいる声がたくさんあがりました。

 
 赤ちゃんの育ちでまず大切なのは『生活リズム』です。このリズムは中枢神経が発達する新生児(4ヵ月)頃から乳幼児期にかけて大きな臨界期があり、この時期に正しく調整されないと性能のよいリズムが得られなくなります。

こどもにとって快適なリズムは、①朝の起床時間、②食事(朝、昼、夕)、③睡眠(午前、昼寝、夜間)の3つのリズムをずらさず、安定させることでリズムが整ってきます。本来人が快適に過ごせるリズムとは、日の光(太陽が昇る)で起床し、日没で就寝準備を始め就寝していくリズムです。

そもそも人は25時間の体内時計を24時間に調整しながら過ごしています。その調整には、①目から入る光、②授乳時間、③周囲の人の接触が最も大切なのです。こどもに寄り添ったリズムを周囲の大人が作っていくことで、こどもの生活リズムができてきます。

4ヵ月の赤ちゃんが2,3時間に起きることは正常な姿であること、少しずつゆっくりリズムをつくっていくことを伝えると、「わかりました、ゆっくりやってみます」と安心した表情に変わっていました。

また子どもは寝付いて30~45分位の繰り返しの眠りのリズムがあり、30分くらい経つと浅い眠りになり目が覚めやすくなります。その時間に大人が添い寝してトントンと寝かしつけることで、赤ちゃんは安心しまた深く眠ることができるのです。この繰り返しの経験で2時間まとめてお昼寝ができるようになり、午後安定したリズムができあがります。

 

 生活リズムの中でも大切なのが食事(授乳)です。今赤ちゃんたちは、口の中に哺乳以外の物(自分の手、玩具など)を入れたり、触れたりしながら、顎や歯茎が発達し、食べる準備をしています。赤ちゃんの発達(首の座り、大人の食事に興味が出る、椅子に座れる等)をよく見て、離乳食を開始していきます。顎と舌の動きをよく見て食事を進めていくことが大事です。5~6ヶ月では、舌の動きが前後になり、ゴックンと嚥下を獲得していきます。7~8ヶ月頃では、舌の動きが上下になり、上顎でつぶす動きを覚えます。9~10ヶ月では、歯茎での咀嚼の開始となります。調理形態を工夫すると共に、大人が口の中の動きを確認しながら進めていく過程が大事になってきます。

 
 食事の話の中で「あまり量を食べてくれないんです」という声があがりました。保育園で実践している量(1回分 お茶碗少量位)を伝え、今の時期は量ではなく“食べた”という経験が大切。少しずつ赤ちゃんに合わせながら量や食材を増やしていくことをお話しました。『大人が一緒に食べること』で食べる意欲も、美味しさも一段と増し、食べる楽しさが出てくることをお話しました。

 
 今回の講座では生活リズム(睡眠・食事)がテーマでしたが、この生活リズムが全ての土台になること、これから未来の大きな活力になることを伝えていきました。

参加者の方からも「すごく勉強になりました。実践していきたいです」「お昼寝で2時間まとめて寝られるように添い寝していきます」など嬉しい声が聞かれました。

 

 今後も、様々な地域の方と、子どもの育ちについて様々な情報交換を行い、気持ちに寄り添い、学び合っていきたいと考えています。沢山のご参加ありがとうございました。